先日、余り皮選手権サプライズ企画発表をUPした直後のこと。
よっしゃー完了!んじゃ夜のお散歩に出かけるか~~
と、殿とアカネの2人と1匹で夜散歩に出かけた。
散歩と言っても歩いていけるような近場にはろくな公園ひとつもないので、家の近所をぐるりんと回ってくるだけの、実に簡単なお散歩だ。
途中、コンビにに寄ったりしつつ、おうちへとたどり着いた時である。
ガラガラと駐車場の門(ジャバラになってて左右方向へそれぞれ折りたたむタイプのヤツ)を開けて敷地内に入ると、門の近くに、固まったまま動かない猫が。
アカネはいつもお散歩中に野良猫さんを見かけると、きゅんきゅん鼻を鳴らしながら猛ダッシュしていくのだが、その猫さんはいつも見かける猫さんではなかった。
グレーのわりときれいなトラ模様で、尻尾が特徴的だった。
やや短い丈の太めの尻尾。なかなかお顔はかわいらしい。
その尻尾が更にぶわっと太くなり、背中は丸まって総毛立ち、両耳はぴたっと後ろへ倒れて、猫さんは低い威嚇のうなり声を発しながらこちらの動きを警戒していた。
殿は、常日頃自分の車にちょいちょいおしっこをひっかけていく猫さんを敵とみなしていたので、アカネをけしかけたり駆け寄ったりして、その猫さんを追い払おうとした。
ところが、猫さんはなかなか逃げようとしない。
我が家の駐車場に入り込んで我々に発見された野良さんたちは、大抵わざと大きな足音をたてて走り寄って行けば驚いてスタコラ逃げて行くのに、この猫さんはうなり声をあげつつも一定の距離を保ちながらこちらの様子を伺っている。
そのうち、アカネを抱いた殿に追われて、猫さんはお隣の建屋とのさかいの隙間に逃げ込んだ。
エアコンの室外機が近くにあるため、そのあたりは狭く、ちょうど夏場にその室外機と部屋の窓に直接陽が当たらないようにするために買った、それこそ夏しか使わないすだれがたてかけてあるので、外からはほとんど内側が見えない死角になっている。
そのすだれの向こうの死角に身を隠し、ふーっふーっ
と威嚇の声をあげて隠れ続ける猫さん。
殿がアカネを抱いたまま覗き込むと、さらに鼻息荒くうなり声をあげて威嚇する猫さん。
その後、いったんはそこから逃げたものの、再びそこへ舞い戻ってきては追い払おうとする殿に向かってふーっふーっ
と威嚇。
あまりにしつこくそこへ逃げ込むので、不審に思った殿。
ついに猫さんが連れと思われるデブ猫が現れたことをきっかけに逃げ去っていくと、猫さんの隠れていたすだれの向こうを懐中電灯片手に覗き込んだ。
すると…………。
その間室内で色々と片付け物をしていた私のところへ、殿がしずしずとやってきた。
「??どしたの?」
「………悲しいお知らせがあります…」
「へ?? 何?また車におしっこされたの??」
「いや、そんなもんじゃない。………赤ちゃん産まれてます…」
えーーーーーーーーっ!?!?!?まぢ!?
あんなすーぐ簡単に見つかっちゃうようなとこで!?!?
「それがさ~…………めっさかわいいの……
」
えーーーーーーーーっっ!?!?………………それは見たい……見たいぞっ!!
というわけで、見に行った。
自宅の玄関の小さなお庭スペース。
そのすみっこの隣家とのさかいの狭くて暗い空間を苦労して覗き込むと、ちっちゃい毛玉がぽこぽこぽこっと折り重なっている。
まだ眼も開いていないらしい3匹の子猫だった。
確かに、めっさカワイイ!!(↑夜だったので本当はものすごく暗かったんですが)
おそらく本当に産まれたてで、生後数週間くらいしかたっていないのだろう。
子猫はやや大きめのハムスターくらいのサイズで、親猫がいなくなってしまったために不安になったのか、小さな声でにいにいと鳴きはじめ、もぞもぞと動いていた。
うひょ~~~~!!
か…かわええ~~~~!!!

んが、…………どうしよう!?!?!?

どうりであの猫さんはしつこく追い払われても逃げようとしなかったわけだ。
猫さんは、子供を守ろうとして必死だったのだ。
だが、猫さんは逃げてしまった。
もしかして、子供をあきらめて逃げてしまったのだろうか?
そうだとすると、この子猫さんたちはこれからいったいどうすればいいだろう??
まだ眼も見えてないような状態なのに……。
昼間そうとう暑かった気温も、夜になって下がり、風もでてきていた。
親猫に暖められていなければ、子猫たちは寒くて凍えてしまうかもしれない。
う~~ん、困ったなぁ。
でも、待てよ?
野生の猫科の動物は、確か巣穴が敵に知られたりすると、子供をお引越しさせて別の巣穴に移すことがある。
ってことは、もしかして、この子たちも親猫が連れにくるかもしれない。
そう思った我々は、親猫が迎えに来れないといけないので(万が一、連れに来るのをあきらめて、子猫を見捨てられちゃったりしたら大変なことになるので)、とにかく一度家の中に入って様子をみることにした。
長袖を着ていてもやや肌寒く感じるような気温だったので、せめてと思って子猫には古いタオルをかけてやっておいた。
しばらくそのまま放置。
やがて、30分ほどもたつと、何やらそれまでは聞こえていなかった子猫の鳴き声が聞こえてき始めた。
私は、猫たちが隠されている家と家の狭間のちょうど上空あたりにあたる、2階の和室の窓を少し開け、下の様子を伺っていたのだが、子猫の声は徐々に大きくなり、だんだん声音が必死の様相を呈してきた。
だ…大丈夫なのかな………
これって、子猫が親猫を呼んでるんだよね……?
まさか置き去りにされちゃったのかしら??
と心配になり、殿に「ねぇねぇ………子猫がめちゃめちゃ鳴いてるんだけど………あれってやっぱ親猫を呼んでるんだよね……?」と言うと、殿は再び様子を伺いに外へ。
隠れ場所を見に行ってみると、どうやら数が減っているらしい。
「親が隠れ場所へ移動してるね、多分。残されてる子が心細くて鳴いてるんだよ、きっと」
そうか、よかったよかった。
じゃあ、子猫たち全員大丈夫だね。
私がほっと一安心すると、殿は再び様子を見るために外へ出た。
その後なかなか戻ってこなかった殿だが、しばらくすると何やら微妙な微笑み顔で室内へ入ってきた。
「どしたの?」
「あいつ、なかなか賢いな。 子猫を移動させて戻ってきたのに出くわしたら、俺に気づいて固まってたんだけど、“何もしないよ。子供を連れてけ”って言ったら、横を通り抜けて子猫を連れに行ってさ、くわえて連れてった」
「へえ~。ヒトの気持ちとか、ちゃんと読めるんだねぇ」
「……リアルクロネコヤマトだったよ」
「へ?」
にまにまする殿。
ああ、なるほど。
親猫にくわえられてぶらーんとぶら下がる子猫さん。
確かにクロネコヤマトの宅急便のマークそのまんまである。
それにしても、一時はどうなることかと思ったが、ちゃんと親猫さんが迎えに来てくれて一安心。
あとは無事に大きくなれるかどうか。
明日から宅急便のお兄さんを見るたびに、この子猫たちを思い出しそうである。
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